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適応障害×育児は無理?2児ママ患者が頼った&頼らなかったところもアリ

適応障害と育児 アイキャッチ

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こんにちは!ぴょん吉です。

「病気は働きながら治す時代」と言われています。がんやその他の疾患でよく言う言葉ですね。

まぁ、メンタルヘルスに関しては「働きながら治す」というのはオススメしてませんが・・。

では「育児しながら治す」というのは可能なのか?

こんなにメンタルヘルスについて情報があるのに、意外に議論に上がらない内容ですね。

私は子育てしながら治療を続けているので、「育児しながら治す」ということはできると思っています。

今回は【適応障害の治療と育児の両立の仕方とコツ】について書いてみます。それにあたり、私が「頼ったところ・頼らなかったところ」も書きました。

ぴょん吉
参考になれば幸いです。

そもそも「治療と育児の両立生活」ってアリ?

適応障害と育児 両立はありか

これは「適応障害になった原因」によると思います。

適応障害というのは、ストレスの原因になる事柄から離れると症状が改善するといわれていますよね。なので、適応障害の原因になった事柄から離れられるかどうかが重要。

それによって、育児と両立できるかどうかが変わります。

仕事が原因

ぴょん吉
私の場合はこれ。

休職したことで症状が落ち着き、かえって子どもたちと向き合う時間が取れるようになりました。原因である仕事と離れることで、育児にも余裕ができた事例といえます。

が、それは最初の休職時のこと。いったん復職して1年ほど働きましたが、その間は育児と両立できていたとは言えず・・。

相変わらずちょっとしたことでキレて、イライラが募ることもぶり返してしまいました。

そうこうしているうちに、2度目の休職に。これでもう復職はありえないと思い、退職に向かって舵を切った後は妙にすっきり。

子どもたちに対する余裕もまた芽生えてきたので、やはり仕事が原因で適応障害になった場合には休職・退職しか道がない気がします。

もちろん、異動など環境を変えることができて復職するなら話は別。新しい環境がハマれば、働きながら育児をすることも十分可能だと思います。

育児が原因

ぴょん吉
これは厄介かもしれません。

なぜなら「育児」そのものが適応障害の原因になっているため、原因から離れることが難しい場合が多いからです。両立できるかどうかを考える前に、まずは治療に専念する必要があります。

症状が重く、日常生活に支障が出る状態では育児どころではありません。私もほぼ寝たきりの時があり、夫にすべてやってもらっていました。

子どもたちにもいまだに「ママが起きられなかったときがあったね」と言われます・・。

なので、症状がつらいときに夫や親(義親)にサポートしてもらえるかどうかも重要なポイント。

少なくとも

「そんな弱気でどうする」
「もっとしっかりしなさい!」

とか、余計な事を言わないでくれたらまずOKですね。

私が頼ったところ・頼らなかったところ

適応障害と育児 サポート

夫:頼りまくり

前述のように、寝たきりのときは夫がフル回転。保育園の送り迎えからお風呂、食事の用意まですべてです。

ぴょん吉
家事スキルが高い夫で助かりました。

もともと私のべた惚れでお付き合いを始め、どちらかというと「嫁にもらっていただいた」立場。そんなんで迷惑かけまくりで、もうそれだけで生きている価値がないように思っていました。

が、夫は以前自己破産をしており、その時は私が養っていた時期もあり・・。「前に俺が助けてもらったから、次は俺の番だよ」と、超イケメン発言が飛び出すわけで。

症状が改善した今は、できるだけ恩返しできるように頑張っています。

保育園:頼りまくり

ここは本当にありがたかった!

上の子の時からお世話になっているので、かれこれ8年近く通い続けた保育園です。先生も気心知れた仲であり、数年前に父母会の会長をしていたので私自身顔が知れています。

その私が適応障害で休職したと聞くや、先生たちも相当びっくりしたようです。でも、それを聞いても距離を置くことなく、親の私にも正面から向き合ってくれました。

「ツラかったら言ってくださいね!」と言ってくれて、どれほど救われたか・・。

さすが、何年も何十年も働く親子を見てきた人たち。変な偏見はゼロ。そもそも、夫が送り迎えの両方をするようになって「ママは?具合悪いの?」とすぐに気づいてくれたようです。

普段から細やかに見てくれている証拠。夫も安心したと、今でも事あるごとに言っていますね。

一人で頑張らなきゃいけないような気持ちになっていたようですが、頼れるところが家の外にあるというだけで心持ちが違います。

本当にありがたい。感謝してもしきれません。

今は娘も小学校に上がり、保育園とのつながりは年に数回の行事に顔を出す程度になりました。でも、あの園で過ごした日々は親子そろって宝物です。というか、あの園でなければ今頃どうなっていたか…。

こればっかりは運ですが、私は本当にラッキーだったと思います。

かかりつけの病院:頼りまくり

ここが頼れないと詰んでますね(笑)。

私のかかりつけは

「すぐ初診受付ができる」
「できれば夜間もやっている」

という条件がよくて行き始めた病院でした。

ここから見ても「とっとと解決してしまいたいし、夜間もやってれば仕事が終わった後でも行ける」と、バリバリ働く気満々で考えていました。

今思うと、働きながら通院してだましだまし働くようなことは絶対に避けるべきこと。

でも、あの頃は休職とか退職とかはかけらも思い浮かばず・・。我ながら、適応障害をなめくさってたんだと思います(笑)。

実際通院を始め、休職して薬を処方され、カウンセリングを受け。日を追うごとに自分の生き方のクセや、いかに自分をないがしろにして生きてきたかを思い知ることになります。

病気にならなかったら、死ぬまであんな生き方をしてたんだろうかと思うとゾッとしますね。

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病気になった代償は大きいですが、それと同じくらい大きな気づきをもらったのも事実。幸い主治医や心理士さんとの相性も良く、何の心配もなく通院していました。

メンタル疾患は、他の病気以上に「相性」が大事だと思うので、頼れる病院に出会ったことは本当にありがたい財産だと思います。

もし合わないと感じたら、別の病院に変えてみるのも回復への近道だと思いますよ。

実家:最初だけ頼った

もともと実家にはあまり頼りたくなかったのがあります。

実家との関係が悪いわけではありません。むしろ、週1回は母と長電話をするほど仲がいいですし、父も大好き。

実家・両親が好きだからこそ、頼りたくない・心配かけたくないという気持ちが強いんです。

自分が子供をもって分かりましたが、子育てをするって本当に大変。その苦労がようやく分かりました。

その一方で、誕生を心待ちにしてたくさん準備をしてくれて、産まれた後は1日も欠かさず成長を見守り、時間とお金と手間とすべてをかけて育ててくれました。

娘が家庭を持ち、子どもが産まれてもまだ心配している両親の肩の荷を下ろしてあげたい。その気持ちから、関わるときは楽しいことだけにしようと心に決めていました。

ぴょん吉
誤解を招くかもしれませんが。

個人的には、

・子どもが熱を出して親に預ける
・実家にちょくちょく行ってごはんを食べさせてもらう
・マイホームの資金や生活用品を援助してもらう

…なんてことは言語道断だと思っていました。

それぞれの家庭状況もあるでしょうけど、親に頼らなきゃできないようなことは最初からやっちゃいけないと思っていましたからね。

そんなクソ真面目さが病気の原因になったのは皮肉ですけど(笑)。

適応障害になって間もない頃、症状がひどいときは実家に2週間ほどお世話になりました。ちょうどお盆の帰省時期だったので、普段より少し長めに滞在させてもらった感じです。

それ以降は実家に帰れない状況が続いているのもありますが、夫と自分で何とかしています。

お金の援助は受けていませんし、こちらから何かを要求することも一切ありません。

ただ、ご厚意で子供たちの服やら手作りマスク、お取り寄せグルメが届くのはありがたくいただくことに(笑)。

こちらからもお返しでものを送ったり、孫とビデオ通話してもらったりでやり取りしています。

ぴょん吉
でも、以前の自分とは違います。

本当につらい・つらくなりそうと思ったら、手遅れになる前に包み隠さず相談しようと思っています。

行政の子育て相談:頼らない

よく「悩んだら相談しましょう」って広報にありますけど・・。誤解を恐れずに言えば、そこから継続して監視されるんじゃないかと思っちゃってたんですね。

だって、メンタル疾患があって子育てがつらいなんて言ったら「あ。こいつヤベェ母親だな」って思われそうで嫌だったんだもん。

きっと、担当の方はそんなことは思っていないと思いますけど、何か気になっちゃうんですよね。少なくとも、何の問題もない家族だとは思われないだろうと。

それに、子育てに詳しくとも適応障害には詳しくないと思うんです。自分でもいまだによく分からない部分があるのに、未経験の見知らぬ人が理解できるはずもない。

子育てに対する正論をぶつけられても、自分のこころにはそれを受け止めるだけのスペースはないと思われます。

今は子供たちも大きくなって、そういう機関に頼るほどの年齢ではなくなりましたしね。

出産後の3か月検診などで保健所に行きましたが、その時の指導も教科書に載っている内容そのままだったこともあり、フレキシブルな指導は見込めないと思っていたのも大きかったかも。

病院のカウンセリングを受けた方が、よほど実情に合った内容が聞けると思います。

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友達:絶対頼らない

私の周りに限って言えば、友達は順風満帆な人がほとんど。

中高が私立の某お嬢様学校だったこともあり、実家も裕福で嫁ぎ先もそれなりのところとご縁があった子がほとんどです。

そんな状況だって適応障害になる可能性は大いにあるものの、実際に苦しんでいる子は皆無。友達はみんな専業主婦で、パートすらやっていない子ばかり。

フルタイム勤務と育児を掛け持ちし、出世も目指していた私とは話が全然合いません。

生きている世界がすっかり違ってしまったような感覚にとらわれ、友達との時間を楽しめなくなったのもあります。

ぴょん吉
そこにきて、適応障害の発症。

キラキラしてのんびり暮らしている彼女らには、絶対に知られたくないと思ってしまいました。

自分の強みは「家庭も仕事も両方持っている自分、いくらでも上を目指せる自分」だと信じて疑わなかったので、仕事ができなくなった自分を見せたくないと思ってしまったんですね。

もうこの時点で「友達」ではなくなっていたのかもしれません。「頼る」なんて選択肢は全く浮かびませんでした。今もそうです。

ただ、今思うと友人たちだって「ただのんびり暮らしていた」とは言えないでしょう。私が知らないだけで、子供がいれば問答無用に大変だし、義実家や親戚筋との付き合いでいろいろあるかもしれません。

でも、適応障害で毎日必死に生き延びてる頃なんて、よそ様のことなんて正直知ったこっちゃないわけです(笑)。

メンタル疾患がないだけで十分うらやましいんですから、頼ろうとは思いませんよね。

「人に頼る」ことを覚えて実行する

適応障害と育児 人に頼る

「全部自分でやる」なんて不可能

適応障害になる人は、まず「人に頼る」「ご厚意に甘える」ということがとても難しい人なんじゃないかと思うわけです。

極限までがんばって、限界がきて崩れて、周りの誰が見てもヤバい状態になって初めて「お願いします」と言えるような感じ。

ぴょん吉
それじゃ遅いんです。

自分で抱え込んでしまって、誰にも何も渡さずに生きていくのは不可能。ほんの少しでも誰かと共有する、手伝ってもらうことを前提に物事を考えるクセを付けることが大事です。

「どうせ断られる」「断られて傷つきたくない」というこころ

自分で言い出す前から

「この人には何を言ってもダメだな」
「断られて嫌な思いをするくらいなら自分でやろう」

と思うことも多いのでは?

確かに、ダメそうな人は世の中に山ほどいます。それが自分の夫や妻、親だったらショックも大きいでしょうから、よりためらってしまうことも考えられます。

でも、あなたの世界にはもっとたくさんの人がいます。

私は家族・保育園・病院以外には頼りませんでした。

頼らなかった理由はさっき書きましたが、それ以前に私の場合は「家族・保育園・病院に頼れば十分だったから」です。

もしこの3つがダメなら、他のところに頼っていただけのこと。一番強くこころを支えてくれる存在は、人それぞれ違うはず。

「ここはダメそうだな」と思うなら「ここなら少しはイケそうかも?」というところにあたってみましょう。

ぴょん吉
必ず力になってくれる人は見つかります。

最初は怖いですが、その後の人生のためにも行動する前からあきらめることはもったいないですよ。

そもそも育児は一人ではできないもの

適応障害と育児の両立について考えていますが、そもそも育児そのものが大きなタスク。「ワンオペ育児」なんて言葉がありますが、絶対にワンオペでできるものじゃないんです。

血を分けた我が子とはいえ、相手は自分とは全然違う一人の人間。常識もモラルも、何もかもをこれから教えていかなければならない。

しかも、危険な目に遭わないように、なおかつ過保護にならないように、微妙なさじ加減が求められる。

そんなこと一人でやるなんて無謀としか言いようがない!

そこに自分の適応障害が重なるんだから、不安になるのもうまくできなくても当たり前です。だからこそ、他の家庭以上に「誰かに頼ること」が必要になるんです。

安定した仕事と収入、健康な心身があっても悩むのが子育て。基盤が不安定な適応障害患者にとっては、とても難しいことなんです。

だからといって「適応障害患者に育児は無理」とは思いません。実際、私が子育てしている患者ですから。

ポイントは

  1. 信頼できる病院で、適切に治療をする
  2. 頼れるところに頼る、行動に移す
  3. 「育児は一人ではできない」ことを意識する

これに尽きると思います。

まとめ

今症状が重い人は、まずは治療に専念し、日常生活がある程度復活させるようにしてください。

後のことは後で考えればいい。適応障害を患った経験上、案外ほっといても大丈夫なことの方が多いです。

そして、頼れるものにはとにかく頼ること!

今まで自分の力だけで何とかやってきたと思う人もいるでしょうが、何も言わず陰で支えてくれていた人もいたはずです。

これからはもっとオープンに助けてほしいと言ってみてもいいかもしれません。何も恥ずかしいことではありません。

その姿をお子さんも見ています。自分の生き方と正面から向き合う姿を見て、お子さん自身も幼いながら何かを感じ取るでしょう。

お子さんのためにも、何より自分のこれからの人生のためにも、一人で抱え込むのはもうやめにしませんか?

  • この記事を書いた人

ぴょん吉

管理栄養士・2児のママ。
それなりに順調に来ていたと思っていた矢先、仕事・育児・プライベートに頑張りすぎて2019年に適応障害を発症。
退職後は完全在宅WEBライター・ディレクターとして生計を立てられるようになるが、栄養士業務への未練が断ち切れず。学校給食調理のパート勤務から現場復帰を果たす。
メンタル疾患の闘病を経て、好きな仕事だけを選んで生きるワーママ生活を発信します。

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